Akimbo

勉強へのリハビリや日々の雑記

小説家になろうにおけるホビットの取扱について個人的に思うこと

ようやく、最初の記事の続きである。

何故、小説家になろうの作品はホビットの出演が少ないのか?

なろうでは、異世界ものの、いわゆるハイファンタジー系の作品が主流だ。もちろんそれだけではないけれど、ランキングをなぞると上位陣は大体異世界が舞台になっているだろう。それが悪いとかいいとかなんて話ではない。なろうではそれが主流だ、というだけの話である。そして、その舞台となる異世界には『ロード・オブ・ザ・リング』や『スターウォーズ』のように人間と亜人が同時に存在する世界の場合がある。その中で亜人の代表となるほど皆勤賞に近いのは、エルフと獣人である。次点でドワーフ。作者によって細かい設定は違っていたりするものの、この三種族は大体出てくることが多い。なろうの異世界もの以外のジャンルで、VRMMORPGもの(ややこしい)があるが、こちらでも種族が選べたりして、エルフ獣人ドワーフはほぼそのラインナップに含まれている。
『小説を読もう』でキーワード検索をすると、

エルフ:1524作品
獣人:1390作品
ドワーフ:221作品
(4月4日検索時点)

という検索結果となるが、タグやキーワードに含まれず登場することもあるので、実際はもう少し数が増えるだろう。
対してホビットの検索結果は

ホビット:17作品
(4月4日検索時点)

である。正直、少し納得がいかない。


そもそも、エルフやドワーフはどこから有名になったのか?
あまりwikiに頼るのもアレだが、現在のイメージの基盤になっているのはトールキンの『指輪物語』だという。確かに私もエルフと聞けば麗しいレゴラス姿のオーランド・ブルームが浮かぶし、ドワーフと聞けば勇ましいトーリン姿のリチャード・アーミテージを思い出す。それ以外は?と言われても『遊戯王』のホーリー・エルフくらいしか浮かばない。あと、ダーク・エルフ。エルフやドワーフの出てくる作品やゲームはすぐには思い出せない。18禁の作品のイメージが強いのもある。それにハイファンタジーなゲーム、作品は世界や種族をある程度オリジナルで作ってしまうのだ。プレイしたことのある数少ないゲーム『FF12』がそうだった。
おそらくは、キャラメイク出来るタイプのゲームで、エルフやドワーフや獣人が出てくるのだろうなと思う。非電源ゲームとか。そうじゃなくても。


ともかく、それらのイメージの下敷きになっているのは『指輪物語』らしい。皆さんも『ロード・オブ・ザ・リング』のビジュアルでイメージされるのではないかと私は思う。レゴラスガラドリエル様、エルロンド卿、ギムリ、トーリンやバーリン。獣人に関しては別の傍流だと思うので省略。
確かにエルフやドワーフインパクトはある。しかし、ホビットだ。ホビットは『ロード・オブ・ザ・リング』でも『ホビット』でも主役だ。何故ホビットはエルフやドワーフに比べて取り上げられないのだろう。
理由はわかっている。つもりだ。


ファンタジーというジャンルでは多かれ少なかれ戦闘がつきものである。小説でもそうだし、ゲームならば尚更だ。そしてホビットは、戦闘に向く種族ではない。
冒険に出かける者は変わり者の烙印を押されるような種族である。平穏を愛し、おいしいものを好み、限られた場所でひっそりと暮らしている。このような種族を、どうやって戦闘に狩り出せるというのか。反して、レゴラスはガンガン弓を射っていたし、ギムリは斧のようなものを振り回していたと記憶している。
結局、戦闘に参加させづらいというかそもそも自分達の「住処」からほとんど出てこないとあっては、異世界で戦闘することが多いなろう作品において扱いにくいことこの上ない種族であろう。


私が読んだなかで、名前があり、セリフもあったホビット設定のキャラは3名。異世界もの2作VRMMORPG1作だが、異世界ものは盗賊と、鍵師のような役割として、VRMMORPGでは生産職としての出演であった。(なろうをよく読まれる方にはどの作品のことか分かったかもしれない。その上で他にも出演している作品があれば教えて頂きたい。私は、なろう初心者であるうえ読むものが偏っているので。)
盗賊という設定は読んだ時なるほどと非常に感心した。なにせ『ホビット』でも「忍びの者」として冒険に同行するのだからある意味原作に近い配役である。
他2人の配役についても、やはり戦闘には基本的に関わらず、非戦闘員のような立ち位置である。


ここまでつらつらと色々語ってきたが、結局のところ、なろう作品でホビットが出ているのをもう少し見たいなあとそれが言いたかったのだ。
主人公の仲間にホビットを入れて、とかそんな大それた望みではなく、「異世界にはこんな種族がいる・ゲームではこんな種族が選べる」というような世界観説明の時に、エルフ、ドワーフ、獣人と連ねた末席にでも、ホビットの名を入れて欲しいだけ。モブ役でちょろっと出るだけもいい。個人的に考えるさいきょうのほびっとうんようほうは、料理屋の主です。
あと、これに乗じて少し苦言を呈したい。オリジナル設定と言われたらそれまでだが、『指輪物語』の設定ではドワーフの女性には髭が生えているので合法ロリじゃない。合法ロリを出したいのならホビットの方が適役でないかと私は思うのだが。
ドワーフよりも低い身長(約90㎝)、陽気で人懐っこい性格、そして映画でフロド・バギンズを演じたイライジャ・ウッドを見よ。あんな美形のホビットもいる可能性が、イライジャ・ウッドによって示されているではないか。欲が出てしまうが、ホビット合法ロリヒロインなど、新しくて良いのではないか。きっと、おいしい食べ物で釣れるちょろインだが。


最後には欲望丸出しになってしまったが、言いたいことはこれで大体言い尽くした。ホビットの作品出演率が上がる希望なんて無いが、1、2作でも増えたらと、私は願っている。